ジュノ下層。
私は急ぎの移動でラテーヌへ飛ぶためにテレポ屋を探していた。
こんな時に限ってテレポの出来るフレは捕まらない。
「早く来てくれ!頼む!」と相棒からテルが入る。気持ちは焦っていた。
何度目かのシャウトを繰り返した時
「【テレポホラ】だろ。出来るよ。」
私の後の立っていた男から声がした。
とっさに彼をPTに誘い、報酬を尋ねようとした私の言葉を待たずに彼は長い呪文の詠唱を始めた。
ラテーヌに着いた時には既に相棒は独り、NM羊との戦いを始めていた。
相棒をPTに誘い、テレポをくれた彼の名を控え、後で報酬を送るからと礼を言ってチョコボに飛び乗った。
相棒の体力が削られて行くのが分かる。
小山の様なデカイ羊が地響きを上げて相棒に突進する姿が見えた瞬間、チョコボから飛び降りると【挑発】をした。
あと少しで倒せる。と言う所で体が動かない。
ステータスは眠り。
相棒も私もすでに2日に一度しか使えない力を使い果たしていた。
相棒が激しく体当たりを受けて大きく態勢を崩し、膝を突いた。
相棒がこの羊の出現を待ってどれほど苦労していたか私はイヤと言うほど知っている。
雨の多いラテーヌでじっと野営して待ち続け、ライバルに競り勝ち、やっと戦闘権利を得たのだ。
どうしても勝たしてやりたかった。
まだ私たちでは、実力が足りないのかも知れない。それでも。
眠っている間に相棒が戦闘不能なんて事になれば私は相棒になんと詫びればよいのか・・・。
その時、清らかな暖かい光が降り注ぎ、私の体を包んで・・・・・目が覚めた。
一気に戦機の建て直しを計る。相棒と私に続けて癒しの光が降り注ぐ。
力を取り戻した私たちは勝利し相棒は予てからの切望の品を手に入れた。
その場にへたり込んだ私たちの前に彼が立って居た。
「おめっとーさん。」
「ありがとうございます!」
相棒が彼を見上げて破顔一笑。
その明るい笑顔につられて微笑むと私は立ち上がり丁寧にお辞儀をして彼に再び礼を言った。
「あぁ。お互い様だ。気にスンナ。」
そっけない程の口調だったが彼の口元には笑みが浮かんでいた。
荒っぽい言葉遣いに似合わぬ女性かと思う程の端正な顔立ちに思わず目を奪われる。
改めてじっと見つめた私に彼は背を向けるように相棒の横に並んで深く俯いて方膝を着くとヒーリングを始めた。
体力と魔力を完全に回復した私達は彼を誘い、サンドリアへ立ち寄り祝杯を挙げた。
それから何度もジュノの街中で彼を見かけた。
時折、私に気付いてチラリと視線を寄こしたかと思うとニヤリと笑って隣にいる相棒に手を振る。
相棒も彼に気付いて精一杯背伸びして大きく手を振って応える。
そんな何気ないやり取りにも胸がさざめいた。
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【ええっと】【逃げて】?w
CPはマゲエルとカッパエルが程よい感じかと思われますが・・・相棒はタルでw
完全なる見切り発車;;;ブログに上げてた小咄をちょっと手直しして続きを入れてみました。
ブログの記事を整理して、(自分が)おもろしろくないのを消すついでにサイトへ移動させようと言う話になったので
ノベル全体は長編ではないのですが書き出しんトコをまずはアップしときます。。。